上田 まずじゃあAプログラムから。僕はちょっと後出しなところがあるんですけど、カップリングの松居くんが、ゴジゲンのメンバーを連れて来て、なんか学ランを着て熱い劇をやるらしいんですよ。本多くんと吉川ちゃんも交えて、すごいホットなことをやるっぽいんです。若さの観点で来られそうだなあ、と。
(笑)
角田 別に若くないんじゃない?
上田 (笑)まあでも、20代って感じなんで。こっちはちょっと違う方向で行こうってことで、キャストも普段ご一緒しないような方々と。しかも関西にいる人で固めたんですよね。まあ中川さんだけは東京にいますけど…
(笑)
上田 一応、ツイッターの所在地は「名古屋 京都 東京」になってるんで。
黒木 三都市に居てるんやなあ。
上田 京都も入れてくれてるので、関西チームとして。あと松居くんが熱い感じなんで、僕らは数学的な事をやろうかなっていうのが「メビウスコメディ」ですね。黒木さん、メビウスの輪ってわかります?
黒木 知ってる。なんか表と裏がわからないヤツやろ?
上田 そうそう、そういう不思議な構造というか、表だったものがいつの間にか裏に行ったりとか、そういう劇をやろうかと。
黒木 この三次元で?
上田 (笑)そうそう。
黒木 え? 体育館がどうなるんやろ?
上田 体育館がひっくり返るかもしれないです。
黒木 それ凄いな(笑)
角田 絶対それより下のことが起こるやろ(笑)
上田 いやいや、お客さんがいつの間にか外に出てるとか。
黒木 (爆笑)
角田 それ観たいけどな(笑)。ほんまにあったらそれ見たいな。
黒木 (爆笑)
上田 中で観てるはずだったのに外に出てて、もう松居くんの劇が観れないっていう事態が。
黒木 おもろいなー(爆笑)
上田 では、今から松居くんに電話して話を聞いてみましょうかね。
松居 …(電話に出て)はいはい。
上田 松居くん、ここまでは僕の「メビウスコメディ」の話をしててね。そしたら黒木さんが大爆笑したんで、面白いことは決定したんですけど。
松居 いや(笑)、それは喋り方で笑わしたんでしょ、そんなん。
上田 そんな感じがある中、松居くんの「劇コメディ」はどんなことをするんかなと。
松居 え? 上田さんはどんなのするんですか?
上田 僕はメビウスの性質を利用した劇で…松居くん「ゴジゲン」っていう劇団名じゃないですか。
松居 はい。
上田 でも5次元的なことをやらないんで。
松居 (笑)そうですね。でも付けたの諏訪さんなんでね。
上田 なんかずっと青春の残りカスみたいなことをやってるんで。
松居 (笑)僕の中の5次元なんすよ。
上田 むしろ僕がその5次元という高次元にぶつかっていこうかと。ねじれた構造の劇をやろうかと思ってます。
松居 それけど僕も近いかもしれませんよ。
上田 えっ!
松居 入り口は高校生の文化祭で、「劇コメディ」をやろうっていう設定で。講堂に集まった生徒たちが劇コメディについて考えるんですけど。
上田 もう講堂っていう設定なのね。
松居 そうそう、そこの場所っていう設定。で、「そもそも劇ってなんだろう」ってことから、高校生なりの考え方で、どんどんと劇の真髄にぶつかっていく感じなんですけど。
上田 はあー。
松居 プラス、恋愛やらなんやらが混じったりしながら、「戯曲を演じることが劇なのか」とか、「人って相手によって話し方が変わったりするからそれも劇なんじゃないか」とか。だんだん構造が変わっていくというか、どんどんマクロ的になるというか…
黒木 なんか難しそうやな。
上田 あれ、黒木さん笑ってない。
松居 いやいやいや(笑)
角田 ってことは。
松居 (笑)いや、判断早い早い。
上田 黒木さんが笑ってないですよ。
角田 一回も笑ってないよ。
松居 (笑)違う、ここで決めるのおかしいでしょう。楽しい劇です、難しくないですよ。
黒木 ああ。
松居 青春の残りカスみたいなやつです結局。
上田 でも確かに、ちょっと路線は近いかもですねえ。
松居 そうですね、講堂だったのが、なんか凄い所に行くみたいな。
黒木 え!
上田 それはもう講堂ですらなくなってしまうような。
松居 そうそう、あんまりこれ以上は言えないですけど、舞台上と客席の境界線を消していこうと思ってるんですよ。
上田 うわ、電話かける前に僕も同じようなことを言ってて…これは対決ですね。
松居 何がっすか? なんか境界線がなくなっていくようなことですか?
上田 そうそう。今回はじゃあ、空間をいかに変容させていくかっていう対決にしましょうか。
松居 いや、対決じゃないでしょ? だってこれは。
(笑)
黒木 対決には乗ってこうへんな。
角田 上田組にはどういう意識を持ってんの?
松居 あの…めちゃくちゃ順番を気にしてるんですよ。どっちが先にするんだろうって。
上田 そっか! 確かにね。
角田 先か後、どっちがいいの?
松居 ああ…先じゃないですか、僕が後輩なんで。
上田 えっ。
松居 お客さん的にも上田さんが後の方がいいんじゃないですか?
上田 なるほど…分かりました、順番はまた相談させて下さい。じゃあ、ありがとう。
松居 はい。…大丈夫です? あんまり面白く出来なかったんで。
上田 いえいえ、ちゃんと大爆笑もあったんで。
松居 (笑)いや全然笑ってなかったやろ。
上田 お疲れさまです。
松居 お疲れさまです。(電話を切る)
上田 …僕、完全に先攻やと思ってたんですよ。でもこれは話が変わってきましたね。
黒木 順番考えてなかったな、日替わりで変わるかと思ってた。
上田 日替わりじゃないですよ(笑)
角田 Aはお互い共通することが多かったね。
上田 うん。こうなったら松居くんの劇も僕が取り込んでやろうかという気持ちになりましたね。
角田 (笑)先行の利を生かして。
上田 後攻だったら前の劇を取り込めるっていうよさがありますからね。
上田 では、Bいきましょうか。「テレパシーコメディ」の角田さん。
角田 これはもう、女優さんメインでやってもらおうかと思ってます。
上田 あ、そうなんですか。
角田 おばさんがテレパシーを使えたらみたいな、単純明快な内容で。おばちゃんコメディですかね。
上田 (出演者リストを見て)中山さんをはじめ、かなりクセの強い人ばかりですね。
角田 そうですね。この辺のインパクトは負けないと思います。
上田 確かにねえ(笑)
角田 昨日、出演者の山本さんと電話で話したんですけど、「あんまり負担のないようにしてほしい」と。
(笑)
角田 「もう私、台詞覚えられへんねん」っていうような事を言ってこられて。
上田 (笑)いやいや、かなり台詞劇に出てる方でしょ。
角田 そうでしょ(笑)。こないだMONOさんにもガッツリ出てはるのに、「私アカンねん、やめてー」って言ってはって。
(笑)
角田 花本さんしかり、そういう方が多いので、極力みなさんの負担のないようなお芝居にしようかと思ってます。
上田 小石くんもいますね。ビジュアル系。
角田 (笑)そうですね。めちゃくちゃビジュアル系ですね。
角田 (笑)ホント、V系ばっかやな。
上田 V系すぎて台詞を言ってる印象ないですからね。
黒木 (笑)
上田 小石くんってちゃんと芝居もしてるはずなんですけど、やっぱり顔の印象ありすぎて。
(笑)
角田 あと、ウチは全然難しくないです。安心してお子様でも見れるような物にしようと思ってます。
黒木 それだったらウチもお子様向けかな。
上田 (笑)そうなんですか。
黒木 男の子でサイボーグ嫌いな子ってあんまりいないと思うし。
上田 なるほど。
角田 やっぱ聞いてたらAは劇作家2人だからか、演劇界を意識しまくってる感じする。
上田 (笑)Bはしてないんですか?
角田 してないよ。
黒木 してないしてない。
上田 じゃあ黒木さんのは。
黒木 「サイボーグコメディ」なんで、ロボットとバンパイアと、あと人間を出したいなと思って。
上田 バンパイア!?
黒木 犬と人間の間の子みたいな、なんかキメラみたいな。
上田 それはバンパイアコメディじゃないんですか?
黒木 違う(笑)、サイボーグコメディ。サイボーグだったり、特殊な人っていうか。
上田 あー、普通の体じゃない、異形の。
黒木 そう、人体改造されちゃった人たちを出したいなって思ってて。畑中さんには、猫と人間の間の子をしてもらおうと思ってる。
上田 (笑)猫娘じゃないですか。
黒木 うん、猫娘をね。他にもいろんなキャラを出したいな。
上田 じゃあ、みんな半妖怪みたい感じですか?
黒木 そう、その中に一人だけ人間っていうね。
角田 逆に一人なんだ人間は。
上田 (キン肉マンの)ジェロニモ的な。
黒木 そう(笑)。で、人間は博士として登場させたい。
上田 なるほど、異形のものを造りだすキャラ。それは誰になるんですかね?
黒木 カトケー(加藤啓)。
角田 あれ? 意外ですね(笑)。啓さんがサイボーグになるかと思ってました。
上田 僕も、思ってたのと全然違いました。
黒木 サイボーグは理子ちゃん。
角田 (笑)それが意外ですね。
上田 すっかりね、啓さんがサイボーグになるのかと思ってましたよね。
角田 そうそう。
上田 案外、博士っていう渋めの役どころなんですね。
黒木 出演者ももっと増えるかも。9人にしたいなって思ってる。
角田 なんで?
黒木 やっぱサイボーグ009は意識してる。
角田 今何人いるんですか?
黒木 8名。
上田 あと一人じゃないですか(笑)。それは黒木さんじゃないんですか?
黒木 自分は無理やろな、観たいから。
上田 ちょっとは出てほしいですけどね。
角田 やっぱBは分かりやすそうですね、誰にも分かりやすそう。
上田 いいですね。
黒木 あ、テレパシーの効果っていうか、演出決めてるのある?
角田 え? どういうことですか。
黒木 例えば効果音とか、そういうの一緒にしようか。
角田 (笑)一緒にするってなんですか?
黒木 ウチもテレパシー入れようかと。
上田 テレパシーを取り込むんですか(笑)。テレパシーは角田さんのコメディですよ。
角田 (笑)じゃあ一緒のにしましょうか。なんかリンクしますか。
上田 あ、リンクは羨ましいな。
黒木 そう、そういうのあればいいかなと。
角田 同じ登場人物とか出せそうですもんね。
上田 うわー、羨ましい。
黒木 諏訪くんと土佐くんはどっちも出るからな。
上田 僕のもじゃあ、メビウスで異次元に入って黒木さんの劇に顔を出そうかなあ。
(笑)
上田 あり得るかもしれないですよ。
黒木 あと、まだ舞台監督と話してないから分からないけど、生演奏入れようかと思ってる。
上田 (笑)もう10人以上いるじゃないですか。
黒木 博士の感情を音楽で奏でる人として。
上田 (笑)感情は演技で見せるんじゃないんだ。
黒木 あとは大見くん(映像スタッフ)の映像をバンバン当てていこうかと。
角田 フル装備じゃないですか。
黒木 派手にはなりますよ。
上田 なるほど。じゃあ最後に、コメディ実験室はどう思います?
角田 うーん…(出演者リストを見て)コメディ実験室2はマズそうですねえ。
上田 え?(笑)
角田 これは駄目でしょう、目が吊り上がった男が出てくるでしょ。この2つを掛け持ちしたら、永野さんの目が吊り上がるに決まってるじゃないですか。
黒木 村上くんは稽古の鬼でしょ。
上田 合田くんも稽古はかなりするみたいですよ。
角田 やばい、永野さんがもたないな。
上田 「般若コメディ」になるかもしれないですね。

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